ショッピングクレジットやオートローンなどのいわゆる信販業の審査は、クレジットカードや融資事業の審査と決定的に違う点があります。それは加盟店の存在が審査に与える影響が大きいことです。
クレジットカード審査や融資の審査は加盟店が介在することはなく個人に対して結果を通知しますが、信販業の審査結果は加盟店に対して行われます。加盟店は却下されると売り上げがなくなるので、なるべく審査が通りやすいクレジット会社を選んで申し込みすることになります。
ショッピングクレジットのシステムは各社大差がないので、加盟店手数料と審査の通過率が申し込みに大きく影響します。
加盟店手数料の売り上げの多い加盟店に対しては低い料率を提示するダンピングが行われますが、審査に関しても「与信のダンピング」が行われる場合があります。
すでにメインとなるクレジット会社がある加盟店から売り上げを奪うためには、この料率と与信のダンピングが良く使われる手法です。
与信のダンピングがまかり通る背景にはショッピングクレジットの特殊事情もあります。加盟店が介在することもそうですが、クレジット契約書に記載された内容では支払い能力を性格に判断できないことがあります。
融資事業などは50万円以上の申込は所得証明の提出が義務付けられていますが、クレジットの申込は加盟店の都合で申込させるケースもあり、年収欄などはほとんど記載がないのが現状です。
また、審査する側にとっては商品があるという点も審査が甘くなる要因となっています。つまり最悪の場合は商品を回収して売却すればある程度の金額は回収できるという考え方です。
ところが実際に支払いが遅れて商品を回収しようとしても、換金性のある商品はすでに購入者が売却しているケースが多く、またほとんどの商品は中古市場が発達している商品でない限り価値がなくなっているケースが多いのです。
今回特定商取引法と割賦販売法の改正案が国会に提出されていますが、改正となった場合には年収のチェックや年収に対する取り扱い金額が決められることになるでしょう。融資に続いてショッピングにも総量規制が行われ、取扱高の減少は免れないかもしれません。
しかし、逆に考えると今まで加盟店のいいなりになって、無理な審査を行い貸し倒れになるケースが今後なくなると考えれば、より健全な体質となるチャンスでもあります。
審査体制を健全にして収益を確保できれば、サービス面を低下させなくてもすむのではないでしょうか。そういった努力ができるクレジット会社が今後生き残っていくでしょう。
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クレジットカードの利用枠は申込者の返済能力に応じて決定するのが現在のクレジットカード審査のやり方です。これはきわめて当然の方法で、返済能力は人によって違うので合理的な考え方です。
しかし、過去にはクレジットカード利用枠が固定されていた時代もありました。誰が申し込みしても一律50万円の利用枠で、キャッシング利用枠は20万円と決まっていました。
つまり、申込者に合わせた利用枠ではなく、利用枠に合わせて審査を行うことになります。50万円の利用枠が与えられない申込者は却下ということになります。
この方式がいつの間にか申込者に合わせて利用枠を設定する方式になったのには、いくつか理由が考えられます。ひとつはシステム対応が容易になったということがあります。それまで利用枠の変更が難しいシステムだったので、改善されて臨機応変に対応できるようになったことが考えられます。
基本的に信販会社がクレジットカードを発行する場合には、それまであったシステムを利用することから始まったため、ショッピングクレジットのように固定された金額での利用しかなかったためシステム対応ができていなかったのかもしれません。
営業政策上の理由も考えられます。いくらなんでも50万円利用できない人には発行しないというのは、間口が狭すぎます。そのため10万円からでも発行して利用状況に応じて、利用枠をアップしていく方針となったのでしょう。実際発行1年で利用枠は見直され自動で利用枠をアップしていたこともありました。もちろん今では会員の承諾なしに利用枠を上げることはできませんが。
システムを考えるとやはり後発のクレジットカード会社のほうが、臨機応変な対応ができるようです。SBIカードは口座引落日を自由に設定可能です。取り扱い金融機関が限られるのが難点ですが、給与振込み口座が対応できるのであればこれほど便利なシステムはありません。
こういった新しい試みをどんどん出してくれれば、例えば他のクレジットカード会社がシステム変更するときなどは同じように改善される可能性もあり、それがいつの間にか常識になるかもしれません。
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